2025年の抱負と2024年の振り返り

↑写真は2024年春に家族で過ごしたパリの下町↑ 2025年を迎えました。 年末は30日まで下北のお店に立っていて、大晦日は大掃除や集落の用事で慌ただしくしているうちに過ぎていきました。 毎年年末に一年の振り返りをする習慣なのですが、今年は外に発信するのではなく家族やお店のみんな、友人たちとゆっくり時間を過ごしたかったので、年明けに新年の抱負と去年の振り返り…▶️続きを読む

「しゃべる」と「書く」の型

作家の開高健が「物書きはなるべく人前に喋る場にできないほうがいいと思ってるんですね。喋るのが上手くなりすぎると作品書けない」というようなことを言っている(そういうわりに大阪人の開高健は話めちゃ面白いけど)。 言葉に身体感覚が乗ってくる感じ。少なくない本を執筆してくると、「しっくりくる」という感覚が生まれてきます。ここには正解はなくて、標準的な言語運用としてち…▶️続きを読む

41歳は現実的諸問題と概念の反復横跳びの一年にします。

41歳になりました。 誕生日を迎えて思うのは「無事に生き延びれてよかった…」ということ。 心の火が消え、戦乱で死にかけ、一文無しになり、執筆で神経衰弱になった。 度重なるトラブルの中で本当に色んな人に迷惑をかけたし、20年来の友人の訃報もあった。 でも僕は折れなかったし、胸を張れるような結果も出した。 2023年の僕はどん底だった。 でもどん底か…▶️続きを読む

作者が描いた世界が滅ぼされる快楽。ミシェル・ウェルベック『滅びる』

ミシェル・ウェルベックの新作小説を読んだ。 ウェルベックの世界はフランス特有の意地の悪さ、もっと言うと「世をあきらめているくせに妙に粘着質になってしまう諦念」みたいなフィーリングが凝縮されていて、フランスにいた頃の懐かしい気持ちになる(『地図と領土』『セロトニン』あたり最高だった…!)。 さあいつものウェルベック節を堪能させておくれ……▶️続きを読む

2023年の振り返り。弱まった心の火は苦難で再点火

2023年はこれまでの人生で一番(もう言い切ってしまおう)苦しい年でした。 しかし途中で折れることも力尽きることもなく、年末まで生き延びた。四方八方から全く異なる苦しみにされた一年を振り返ります。 前半:心の火力が弱まりました 40歳を迎えた2023年。これまで365日絶えることなく燃え盛っていた心の火力が減退し、海外出張のオファーが来ても光栄なプロジェクト…▶️続きを読む