作者が描いた世界が滅ぼされる快楽。ミシェル・ウェルベック『滅びる』
ミシェル・ウェルベックの新作小説を読んだ。 ウェルベックの世界はフランス特有の意地の悪さ、もっと言うと「世をあきらめているくせに妙に粘着質になってしまう諦念」みたいなフィーリングが凝縮されていて、フランスにいた頃の懐かしい気持ちになる(『地図と領土』『セロトニン』あたり最高だった…!)。 さあいつものウェルベック節を堪能させておくれ……▶️続きを読む
ミシェル・ウェルベックの新作小説を読んだ。 ウェルベックの世界はフランス特有の意地の悪さ、もっと言うと「世をあきらめているくせに妙に粘着質になってしまう諦念」みたいなフィーリングが凝縮されていて、フランスにいた頃の懐かしい気持ちになる(『地図と領土』『セロトニン』あたり最高だった…!)。 さあいつものウェルベック節を堪能させておくれ……▶️続きを読む
コラムニストの小田嶋隆さんが指摘したように、「ポエム」と呼ばれる文体が確実に世に普及している。 それは たとえば 改行が 多く広く 句読点のない 感傷的な 文体のこと なんだけど 最近 よく見るのは なんでなのかな… 「マンションの不動産広告」や「アイドルグラビアページのキャプション」をその起源とする(らしい)ポエムの世界は、WEBテキストの構造とよくマッチ…▶️続きを読む
最近、雑誌や新聞はじめあちこちで「発酵が単なる食を超えて社会的なムーブメントになっていますが、小倉さんはどう思いますか?」と聞かれます。ここ数年、自分が醸造家や色んなクリエイター達と協働するなかで発信してきたことが浸透していって嬉しいなあと思います。 で。 そんなタイミングなので、食や健康より広義の発酵、つまり社会や人の生き方に対する「思想としての発酵」の可…▶️続きを読む
音楽好きの大学の先輩に連れて行ってもらって好きになった渋谷宇田川町のBar Bossa。 いつも心地良い音楽がレコードでかかっている、お酒のセレクトも雰囲気も素敵なお店だなあと思っていて。で、こないだデザインの目利きの安西洋之さんと渋谷で会った時に「ちょっとワインでも」ということでBar Bossaに一緒に行った。 そしたら安西さんが「ここのマスターって、W…▶️続きを読む