【47 Hakko Osaka】大阪の守口漬け 〜戦国大名が見出した、なにわのローカル漬物〜
戦国大名が見出した、なにわのローカル漬物 大阪のベッドタウン守口が中世、農村だった頃。淀川沿いの湿った土地で守口大根というゴボウのように細長い大根を栽培していた。苦くて辛いその大根を酒粕漬けにしたものを、ある日、守口村を通りかかった豊臣秀吉公に献上したら、いたく気に入られて名産品になったと言う。その後、愛知や岐阜に渡って奈良漬に似た高級品となったが、オリジナ…▶️続きを読む
戦国大名が見出した、なにわのローカル漬物 大阪のベッドタウン守口が中世、農村だった頃。淀川沿いの湿った土地で守口大根というゴボウのように細長い大根を栽培していた。苦くて辛いその大根を酒粕漬けにしたものを、ある日、守口村を通りかかった豊臣秀吉公に献上したら、いたく気に入られて名産品になったと言う。その後、愛知や岐阜に渡って奈良漬に似た高級品となったが、オリジナ…▶️続きを読む
山間に吹く風が育てた京の漬けもの 京都市内を北に上った大原地区で伝統的につくられている、赤紫蘇の葉と大原で取れる夏野菜のナスでつくられる乳酸発酵食品。塩が少ないのでアッサリして上品な味、かつ赤紫蘇のピンク色が鮮やかな京らしい雅な漬け物だ。特筆すべきはその香り。フレッシュでフローラルな匂いが赤紫蘇から立ち上ってくる。このしば漬けの起源。800年ほど前、平家の末…▶️続きを読む
麹大国のフェーバリット漬け床 福島の会津若松の郷土名物、塩3:米5:米糀8の割合で混ぜて漬け床をつくり野菜を漬けていく「麹漬け」の代表格。甘味や旨味がたっぷり、ぬか漬けほど手入れが難しくない三五八漬けは、各家庭で日常的に手づくりされ、お茶請けやご飯のおともに重宝されている。米の生産地で土地に財力があり、日光などを通して都市圏にも交易路があった会津若松ならでは…▶️続きを読む
木桶の伝統が未来の多様性を生む小豆島の醤油文化 瀬戸内海に浮かぶ小豆島には、一つの島のなかに21もの醤油蔵がある。中世から盛んだった製塩業を発展させ、日本有数の醤油の生産地となった。大豆と麦にカビをつけた麹を塩水に漬け、発酵させたもろみを絞って液体調味料とする。似た製法の味噌と比べて塩分が若干高く旨味が濃い。九州では甘口醤油、東海では小麦主体でつくる淡味の白…▶️続きを読む
千の手間をかけて芋を越冬させる、奇想の島発酵 土地のほとんどが山間地で、稲作が困難だった対馬ではサツマイモが主食として重宝された。しかし南国の作物サツマイモは対馬の冬の寒さに耐えきれず腐ってしまう。サツマイモを越冬させるために生まれたのが、発酵の力を使ってイモのでんぷんを取り出す「せん」だ。生のまま砕いたいもを水に浸け、野外に取り出してカビをつけ、さらに水で…▶️続きを読む