『おじさん界』の創設。
『おじさん界』創設に寄与した名誉おじさん、徳谷柿次郎氏。
2017年は『おじさんの年』になるかもしれない…!
このブログではおなじみのジモコロ編集長の柿次郎さんが、2016年末に開催した「忘年会おじさん」というイベントに参加した時に「これからおじさんが来る!」という確信がありました(いや、別に来なくても全然いいんだけど)。
おじさんが集まるとひたすら楽しい
様々な分野で活躍する60人のおじさんが一同に介した「忘年会おじさん」。
ゼロ次会は銭湯からスタート。初対面の全裸おじさん同士が
「はじめまして。僕、発酵おじさんです。そちらは?」
「あ、どうも。僕スマートニュースおじさんです」
「乾物おじさんです」
「PRおじさんです」
と名乗り合うという謎のテンション。そのまま5時から飲みはじめたら、一瞬で終電になっていました。見渡すかぎりのおじさんの海原。楽しすぎ。
柿次郎おじさんに
「ワタシ『名誉おじさんです』と言い張って参加しようとする女子がいなかったんすか?」
と聞いたら、
「一人でも女子がいると、カッコつけようとするからね、おじさんは。」
との回答。それなりに各界で活躍するナイスガイの周りにはイケてる女子もいるし、それなりに社会的な体裁を考えなければいけない。しかしおじさんの集いにおいては見栄をはる必要なく存分にゲスな話で盛り上がれる。つまりオアシスである。
2016年から今年にかけて「おじさん界」という新たな価値観が創設された。
はしゃぐおじさん達は輝いている
こないだ参加した『鶴と亀大好きおじさん』@HMV渋谷。
『鶴と亀』というぶっ飛んだフリーペーパーをつくっている長野の小林くんと、小林くんのことが好きなおじさん達がキャッキャウフフするだけのイベントに50人くらい集まってた。
どうなってんの?
客席から、はしゃぐおじさん達の挙動を見ているうちに、だんだん
「このおじさん達は、新種のアイドルなんじゃなかろうか…?」
と思えてきてしまうという謎。
様々なトレンドが何周もした2017年、『おじさん』という存在から衆目を惹きつけてやまないグルーブ感が放射されている。
客席から見たおじさん。動物園でマレーグマを見ている時のような不思議なほっこり感がある。
さてこの「おじさん」の輝きは何なのか?と考えてみたところ、以下の項目に思い至った。
【A】おじさんの無意味な内輪話には、時たま文化の香りがする(加齢臭もするが)
【B】「モテたい界」のリングを降りた自然体が気持ちいい
【C】何人か群れると「セクシャリティを抜いたBL」みたいな可愛さがある
解説が必要なのは【A】だ。
おじさん界において、おじさん達は「無意味な話」「内輪の話」しかしない。しかし、普段の仕事では何らかの社会的使命、業界的責任を背負って有益なメッセージを発信している。
変動の激しいこの社会において、僕たちは常に「社会的意義」「課題解決思考」「他者への貢献」を求められる。それ自体はぜんぜん悪いことではない。しかし、ともすると「遊び」の要素が抜け落ちてしまうこともある。遊びのないところに文化はない。
ビジネス界や人間関係でそれなりに研鑽を積んだおじさんの無駄話は、85%くらい無駄なのだが、15%くらいは「ハッとする炯眼」がある(なかったらごめん)。
セミナーに参加する時のように、最初から「役に立つ話を聞きに行こう」という状況と、特に何も期待していない場で突如「役に立つ話を聞いてしまった」という状況では、同じ情報であっても全然刺さり方が違い。もちろん「不意打ち」のほうが深く刺さる。逃げ恥の電車チューと同じ原理だ。
2017年は「おじさん界の集い」を観衆が愛でるというイベントが流行る。
それは「無駄話にちょいちょい挟まれる真理」というものに「文化の粋」が宿っているからだ。驚くべきことに、おじさんは「動物園におけるマレーグマ的アイドル」であり「意味に窒息した人々を癒やす文化の守護者」なのだよ。
おじさーーーーん!!!!
ということで宣伝させてください。明日2/6の夜から博多のRehink Booksでプロデュースおじさん三人で無駄話したいと思います。みんな、おじさんを愛でに来てね。
おじさん界からのステマ記事は以上です。