本づくりは、コンテンツじゃなくてプロジェクトだ!

▶︎ 読みもの,

昨日新著『発酵文化人類学』の出版ツアー日程を発表したら「楽しみにしてます!」「ウチでもイベントやりませんか?」と嬉しいメッセージが何通もあった。みんなありがとー!

ということで、日本あちこちで出版イベントツアーをやるわけですが。
実は僕にとってこのツアーをは単なる「販促イベント」ではないのだね。もっと言えば、本がきっかけで色んな場所の文化や人に触れることは、本の「付属物」ではない。

えーとね。僕にとって、本づくりはコンテンツじゃなくてプロジェクトなのであるよ。

出版されてから本番スタート!

振り返ってみればだな。
はじめての著書である「手前みそのうた」も、そもそもは五味醤油の若旦那とつくった自主制作のアニメがきっかけで生まれた。そしてこの絵本ができたことで、日本全国で手前みそワークショップに呼んでもらえるようになった。

・「てまえみそのうた」は、僕の著書ではありません。☆絵本誕生のストーリーを公開します!☆

続編の「こうじのうた」に至っては、本が出版された時点では取次店に「どの棚に置いていいかわからないので取り次げません」と言われて、ほとんど本屋さんに卸してもらうことすらできなかった。しかしこうじづくりワークショップを定期開催する時の教材として大活躍し、講座を受けた人がまた本を注文する…というサイクルができあがっていった(気づいたら1000人のコミュニティができていたし)。

僕にとって、単に本が出版されただけでは意味がない。

その本を起点にしてどんなコミュニケーションが生まれるのか、どんなワークショップやイベントが生まれるのか、最終的にはどんなコミュニティが生まれるのか。

そこまで含めて本の出版。だから本づくりはコンテンツじゃなくてプロジェクト。
本そのものの内容がナイスなのは前提で、本を起点に生まれるコミュニケーションの総量がその価値を決める。

4月後半から始まるツアーやフィールドワーク、全国各地の醸造家や郷土文化を愛する人たちとの出会いがこの『発酵文化人類学』の本体なのだと僕は思っているのだな。

全国ツアーにあたって考えたこと

でね。
近日スタートする出版記念全国ツアーなのですが、プログラムを組むときにいくつか考えたことがあるのですよ、奥さん。

・いわゆる出版トークイベントのテンプレートは使わない
・その地方の醸造家やクリエイターと一緒にイベントをやる
・みんなでその土地の美味しいものを食べたり飲んだりする
・みんなでその土地の郷土文化の面白さを掘り起こす

というようなルールを設定してみたわけなのですが。これつまり「イベント自体が発酵文化人類学になる」という狙いなんですね。今決まっている場所で言えば、愛知や沖縄や滋賀、島根や伊豆諸島のローカル文化が今までと違うカタチで見えてくる。それをその土地のコミュニティのみんなとシェアして愉快にエンジョイする。
願わくば「ウチの文化、改めてめっちゃ面白いな!」と盛り上がればいいな…!と思っているわけですね。

本の出版から始まる、発酵文化人類学のお祭り。なるべく色んな土地の皆さまとご一緒したいと願っているよ。


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