過去記事発掘フェスの第五のテーマは、「レビュー」。
映画や文学、美術などのレビューを集めました。
まずは民ちゃんのコメントをどうぞ。
『ヒラク君はなかなかの名レビュアーです。あれこれ考えると足がすくんで書けないような解釈を迷いなく披露するのが真骨頂です。彼のレビューを読んでいて感じるのは、偏愛でいいじゃない、ということ。当たっているかどうかとか正しさは二の次で、僕の目からはこう見えるんだと伝えることが、良きレビューな気がしています。
ちなみに、映画『ぐるりのこと』のレビューはブログ開始2回目の記事であり、私が最も読み返すことの多い記事。彼が、リリーさんのようなスタンスで妻を見ているなら幸せだと夢見ますが、ヒラク君の愛がどんなかたちなのかもまた、一生理解できないのでしょう。』
↓【民ちゃんセレクトの5エントリー】↓
▶2010/2/23 愛は理解することではないーぐるりのこと
▶2013/9/24 風立ちぬを見て~映画にとって愛とはなにか。
▶2014/8/15 絵画的思想力。フレデリック・バックのアニメがいかにスゴいか考える。
▶2014/8/6 レンブラントの黒。「理解」は頭だけはできない。
▶2014/12/1 レヴィ=ストロースの偉大さとインセスト・タブーの謎について
↓【ヒラクセレクトの+1エントリー】↓
▶2011/01/03 「ビザンチウムの夜」がヤバすぎるほどハードボイルドでカッコいい。
常々思うんだけど、僕は本質的には「表現するひと」ではなく「解釈するひと」なのだと思う。アニメや絵本など、いわゆる表現もしてはいるがそれは「座敷芸」のようなもので、自分の職能の核は「解釈すること」だと思っていて。
あるアウトプットの背後に隠れている構造を取り出し、分解し、再構成する。
それを僕は「デザイン」という方法論で行っている。
で。今回集めた5つのレビューはその方法論の一端をブログで言語化しておいたもの。「デザインをする」というプロセスの背景には、このような「概念のエンジニアリング」がある。そういう意味では、デザイナーとは優れた「レビュワー」であることが望ましいのかもね。