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サワードウのパンをつくってみた。乳酸菌&酵母のダブル発酵について

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だんだんサワードウ(ライ麦と水だけで種をつくるプリミティブなパン)づくりが板についてきた。もとは、イギリス・シューマッハカレッジのキッチンでパン担当のヴォーリーに習ったテクニック。

・発酵部@シューマッハカレッジ。食と農業についてマジメに考えてみた

水とライ麦だけでパン種を起こすという、かなりつくる環境に左右されそうな方法なのだけど、日本でも無事つくることができた。

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これがサワードウのパン種。ライ麦1:水2を混ぜ、それを4日間かけて少しづつ量を増やしていく。3日目くらいから表面にボコボコと泡が立って酸っぱい匂いがしてくる。

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これが最終的なパン種。ゴマやひまわりの種を足したりして、パンっぽい感じにしていく。

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焼き上がりの感じ。パンの香ばしい匂いと、なんとも言えないすっぱい匂いがセットで漂ってきます。

このサワードウの酸っぱい匂いは、乳酸菌と酵母が共存しながら発酵するという珍しいプロセスから生まれる。ふつう自家製酵母を起こすときはハチミツや砂糖を入れる。サワードウがなぜライ麦と水だけでいけるかというと、乳酸菌がデンプンを分解→酵母がそれを食べるというリレーが成り立っているから。

どっちかというと乳酸発酵のほうが優勢なので、サワードウは手でこねて成形することができない。ので、お菓子用の型に入れて二次発酵させて焼き上げる。カタチとしては「超どっしりした食パン」みたいになるんだけど、このカタチもなんか素朴でいいんだよねー。

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サワードウの乳酸菌を調べてみたら、”Lactobacillus sanfranciscensis(サンフランシスコ乳酸桿菌)”というヤツで、なんでサンフランシスコやねん!と思ったら、サワードウがアメリカ西海岸でポピュラーだかららしい。コイツがライ麦から酵母の餌になる糖をつくる。

ちなみにサワードウは、焼きたてじゃなくて、焼いてから数日冷蔵庫で寝かした後がいちばんおいしい。焼きたてはちょっと食感がモロモロしていてお菓子食べてるみたいなんだよね。ゼロからパン種を起こすのが一苦労なのですが、一度パン種を起こせば後はずっと継ぎ足しでいけるから割とラク。

普通のパンよりもはるかにどっしりしていて主張も強いので、オリーブオイルと塩にあわせて食べるとそれだけでワインのつまみとして最高に美味しい。
「主食としてのパン」の存在感もばっちり感じるし、これに慣れるともう普通のふんわりパンに戻れないな―。

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ヴォーリー、ありがとー!日本でも再現できました。

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