【発酵文化人類学】拙速ではなく満を持して。いよいよ校了を迎えるぜ!
入稿作業中の担当編集橋本さん。社会人一年目にしてハードコアな山場…!
よ…ようやくゴールにたどり着きそうだ。
来月リリース予定の新著『発酵文化人類学』、ついに校了直前までたどり着きました。
想定外のボリュームとディープさに制作チームが疲弊…!
当初は「ソトコトの雑誌連載をまとめたサクッと読めるコラム集にしましょう!」とスタートした出版プロジェクト。
…なのですが、連載をつなぎあわせてみたところ、「これではよくある発酵の入門書の範疇では?」という自問自答にぶちあたり、連載の内容を全て破棄してゼロから書き下ろすことに。で、いざ書き始めると10年近く蓄積したネタが次から次へと溢れ出してきて、当初の200ページ、10万字(最近の軽めに読める単行本の標準文字数)を大幅に上回り、なんと400ページ20万字近い大著になりそうな勢いに。
2〜3000文字のふだんのブログやコラムの仕事と違って、書きおろし本は書いてるそばから「書いてみてはじめて気づいたこと」がどんどん出てくるので、それを書き足しているうちに「書き足しているうちにはじめて気づいたこと」が出てきて、それを書き足して…とやっているうちにエンドレスになる。
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2017年3月27日
しかも微生物学や文化人類学、さらにはネットスラングやアートの専門用語が飛び交い、注釈や文献の引用リストも大変なことに。
編集担当橋本さん「あの…編集作業、やってもやっても終わらないんですけど…」
ヒラク「うん。実は僕も書いても書いても終わらないんだ」
いつも血色の良い橋本さんも、あまりのボリュームと内容のディープさにかなりやつれ気味。橋本さん、疲れた時は甘酒飲むといいよ(←そうじゃないだろ)。
拙速ではなく、満を持して!
紙質や印刷に凝りまくったプロダクト感溢れる装丁デザイン。めちゃカッコいい…!
発酵デザイナーの活動が世に知られるようになったのは3年前。その頃から一般書の出版の話はあったのですが、本を心から愛するヒラクとしては拙速になりたくなかった。
メディアで話題になっている人の取材文を引き伸ばして、タイトルのコピーを工夫して書籍化するような内容の書籍にはしたくなかった。
拙速ではなく、満を持して。
しっかり熟考して魂のこもった内容にしたかった。願わくは僕の心の師であるレヴィ=ストロースや農大の大先生たちに恥ずかしくない内容になるように(←高望みだけどね)。
「そんなに内容を詰め込んだら、一般の人には読むハードルが高くなるのでは?」
「もっと実用に振り切ったほうが読者のみんなには役に立つのでは?」
というマーケティング上ごもっともな意見も、今回ばかりはあてはまらない。僕のブログを読んでくれている数千人の読者の皆さま、事前予約してくれた皆さまから寄せられるメッセージをから「通り一遍の内容じゃ許しませんぞ」という気合をビシバシ受け取っているわけで。今回僕がこんなにも気合を入れているのは、今この記事を読んでいるアナタの知的好奇心に応えるためなのだぜ。
現時点における発酵デザイナーの活動のエッセンスを漏らさず全部詰め込んだ、手前みそからシンギュラリティまで包括する前代未聞の『発酵文化人類学』。4月下旬の一般発売に先駆けて、事前予約してくれた人には4月15日前後に印刷が刷り上がった速攻でお届けします。もうしばらくお待ち下さいねー!
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