ポーランドの小さな村で、素朴なクラフト文化を訪ねてきた
日本に帰ってきたんですけど、もうちょいヨーロッパ旅行のメモ。
ハンガリー→イギリス→オランダの次は、ポーランド。
僕の高校の同級生、イズミちゃんがポーランドのクラフトアートの美術商をやっていて、彼女主催のツアーにちょっとだけ参加してきたのさ。
農家のおうちで織物と料理のワークショップ
首都ワルシャワを素通りして向かったのは、リトアニアにほど近い東部のヤノフ村。
織物と料理の達人、ベルナルダさんのお家でワークショップを受けてきました。
ヤノフ村のラブリーな織物文化。幾何学と自然のモチーフの組み合わせが楽しい。
この村人たちのモチーフの屈託のなさよ。
非常に複雑な模様を高速で織っていくベルナルダさん。達人。
チーズづくりを習いました(←また発酵)。
牛乳にレンネットを入れ、
牛乳をざる豆腐のように固めるだけという超シンプルレシピ。
ポーランド式ロールキャベツ。
美味しすぎて特に何も言うことがない。
畑でとれたフルーツを使って、
お菓子もつくりました。右はコンポートのジュース。美味しすぎて特に何も言うことがない。
このツアーは、日本の織物好きの参加者に村の織物技術を伝授するというスゴい内容。
参加者の皆さま、朝から晩まで織り機の前に座って夢中で作業していました。イズミちゃん、このツアーはだいぶハードコアですね。
ポーランドでも忘れかけられたクラフト文化に着目して、日本から観光客まで誘致してしまったユニークな企画にラジオ局や新聞の取材も来ていました。すごいね!
ポーランドの森の村は、天国のようでした
次の日は、ホテルの近くの村を散歩。
何百年も時が止まったかのような景色。
陶器の工房に見学に行きました。
この黒い陶器は、もとは瓦に使われていた技術を転用したもの。
聞いてみれば、なんと日本の漆の技術によく似たものでした(←また発酵)。
陶芸家のヤンさん。めちゃ気さくで、器づくりの実演までしてくれました。
手づくりの鳥笛。おみやげに買っていきました。
クラコフからバカンスに来ていたマルガリタさん一家。
「せっかくだから車に乗っていきなさいよ!」
子どもと一緒に楽しく遊びました。
木工のカトラリーづくり体験。
素朴でとっても可愛い。
「おっ、お前どこから来たニャ」
「ヒマだったらオレの首とかお腹とか撫でるニャ」
ポーランド東部のczarna wies koscielna (チャルナ・ヴィエシ・コシチェルナ)という小さな村の、慎ましやかな美しさよ。僕が死んだ時にもし天国に行けるならこんなとこがいいです、神さま。 pic.twitter.com/WxSJgWe0jo
— 小倉ヒラク (@o_hiraku) 2016年7月16日
今回立ち寄ったポーランド東部は「ポーランドB」と呼ばれる、共産主義以後の開発から取り残された土地。そこに根付くクラフト文化は、かつては共産党に保護されていましたが、今はマスプロダクトに押されて衰退の一途(らしい。イズミちゃん談)。
ヨーロッパ西側の先進国と違い、ちょうど資本主義を受け入れていく時代においてクラフト文化の価値は理解されにくい(ほんとその土地のアイデンティティになるものなんだけどね)。
ポーランドの人が目をつけないなら、私がやりましょう!
というイズミちゃんの気概がとても眩しいと思ったぜ。日本のメディアの皆さま、彼女の活動に注目してみてね。とっても素敵な女性ですよ。
写真撮り忘れちゃったからイズミちゃんの借りまーす(ここ、上野動物園?)
とっても楽しいポーランド滞在になりました。
秋に日本来たときに一緒にご飯でも食べましょう。