深夜のバカ笑いの効用。

深夜のバカ笑いの効用。

仕事する時間帯の話の続き。

昨日書いた通り、僕のビジネスアワーは朝型なんですけど、数年前は夜型でした。

というか、高校生ぐらいから10年ぐらい夜型。会社勤め時代も、毎晩外で遊ぶかシェアハウスで同居人と遊びかしていて、寝るのは2時とか3時とか。

独立してからも、夜遅くまでずっと作業(実際に手を動かすデザイン作業って、得てしてエンドレスになりやすい)。

でね。

ここ1年半くらい、朝型にしてから体調も良いし頭もよく働くし、爽やかだし…と、基本思っているのですが。

夜型は夜型で良いところもあるんですよね。

夜が深まってくると、眠気が晴れて妙にハイテンションになる時がある。

そういうときに、「なんだかよくわからないが破壊力のあるアイデアとか表現」が出てくることがある。次の日「なんですかコレ」とボツになる可能性も高いけど、本当に面白いこともある。

なぜそのようなことが起きるのか。

ヒラクの仮説では、「深夜はバカ笑いしやすい」ということが最大の理由かと。

ほら、夜になると日中では人目をはばかられるような笑いが出ちゃう時あるでしょ。

あのほとばしるような笑いが、脳みそから何か特殊な興奮物質を分泌させて、「出元がよくわからない謎のアイデア」を産むんだと思うんですね。

朝、うららかな時間帯の「うふふ」「おほほ」では興奮物質は出てこない。

「がはは」「うはは」「ぐふ、ぐははは」「ぶはははは、ぶへへへへへ」「げへ、げへ、ぶひゃっはは?」みたいなダーティな笑いが炸裂する時、ファット&ドープなグルーブが生まれてくる。

ちなみに実例で言いますと、「手前みそのうた」は、連日の深夜作業の中で制作されまして、「ドヤ顔ピース」や「菌のミクロコスモス→味噌樽UFOからビックバン」みたいなアヤしいアイデアはたいがい12時過ぎに出てきたものでした。

まああれだね。

自前のプロジェクトでどこまでも突き抜けたいときは夜にハイテンションになってみるのも良さそう。

僕としては、最近は自分で表現するというよりは「整理する」「段取りする」「ベターな判断を下す」みたいなことが多いから、そう考えると朝型の「折り目正しさ」が必要なんあだと思うんですけどね。



↑後半のアヤしい展開をCheck it out!

Published by

小倉 ヒラク

発酵デザイナー。1983年、東京都生まれ。 「見えない発酵菌の働きを、デザインを通して見えるようにする」ことを目指し、全国の醸造家や研究者たちとプロジェクトを展開。下北沢「発酵デパートメント」オーナー。著書に『発酵文化人類学』『日本発酵紀行』など多数。