言葉ってなかなか難しい。

▶︎ 読みもの,

こんにちは。早朝から仕事をはじめて、ちょっと一息ついています(++は業界では珍しくみんな朝方なのです)。
さて、ほとんどの人はお気づきなかったと思いますが、昨日のブログ実はアップロード後に4回文章を修正しました。アップ直後、30分後、1時間半後、そして深夜11時ごろ。昨日が特別というわけではなくて、ほぼ毎回なんらかのかたちで誤字脱字を改めたり、単語を差し替えたり、慣用句の変な使い方を直したり、センテンスごと書き換えたりします。場合によっては誰かから「あの情報間違ってるよ!」とか「ああいいう言い回しは人を不愉快にさせるのでは」などの指摘をもらって書き直したりします。
そうなのです。言葉って難しいのですよ。まず大枠のフレームである「言いたいこと」を整理して構築していく。なんだけど、そのフレームのなかに並べられる一言一句の細部が最終的な「ヒラクはなかなか良いことを言うじゃないか」という評価につながっていく。
ブログをアップした時点で「フレーム」はだいたいフィニッシュしているのだけれど、「細かい一言一句」が「決まらない」ためにちょこまか書きなおす。この作業はどちらかというと「マイナスをつぶす」ということに要点がおかれているように思います。つまり「言いたいこと」という「プラス」を最大限受け取ってもらうために「変なツッコミどころ」を消しておく。
ドラマの「泣かせどころ」なのに、俳優の一本だけ飛び出た鼻毛が気になって感動できない。そんな感じで「良いこと言っているはずなのに、なんかこの言い回しが高圧的でムカつく」みたいな気持ちを抱かせるのは、実は些細な「てにをは」一つだったりする。
最近ブログを頻繁に書くようになってから、こういう「細かいこと」が大事だと思うようなりました。
毎日更新だと逆に「多少荒くてもまあ更新するのが優先だわな」という風にアバウトにはなれないんですね(人によるけど)。こういうことからもわかるように、やっぱり人間は「アウトプットよりインプットのほうが鋭い」わけです(忘れられない記憶に、とあるプロジェクトで渾身のプレゼンテーションをした後に、会場にいたとあるおっちゃんに「プロジェクターに映る黄色が薄くて見にくかった」と感想を伝えられ、「そこかよ!」と脱力したことがあります。そう、プロはそこまで見切ってプレゼンをすべきなのですよ、トホホ。)
そしてもう1つ課題が。
それは、「面白いセンテンスが、なぜか記事の一番最後に来る」というクセです。知り合いから「あの文章が面白かった!」と感想をもらうのは、たいがい最後のほうにある。そしてご存知のとおりこのブログは一記事がやたら長いので、おそらく大半の人がそこまで行き着かずに他のページに移ってしまっているのでは…と悔悟の念が。しかしこれもおそらく原因がある。それは、「書き始めた時はエンジンが温まっておらず、最後になってようやくし思考のギアがトップスピードに入る」という現象にありそうです。文章を書くときって、ほら、ものすごく漠然と書き始めて、書くうちにようやく「何を書きたかった」が明らかになってきて、さらに「書きながら気づいた発見」に出くわしたりするもんじゃないですか。
デザインのプロジェクトと一緒で、最初ものすごく考え抜いたと思っていても、一緒に仕事をしている人と押し問答しているうちに突如異次元へと飛躍したりする。ああいう感じです。
そんな感じで、やっぱり最後に近づけば近づくだけ「思考のスピード」が快速になる。書き終わった後にセンテンスを整理して一番最初に「決めどころ」を配置し直すという手もあるのだけど、それはやっぱりブログの醍醐味。文字数制限無しで思考のプロセスが公開できるという良さを殺すとこもあると思うんですね。
とすると、まさか「決めどころ」」が出た後もしつこく書き続け、「もっと文章を長くする」という解決方法があるのでは…(それは解決とは言わないか)。

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