ヒトと見えない自然の織りなす芸術。「発酵文化人類学」が書籍になります!

『発酵文化人類学』の出版記念企画として、雑誌ソトコトの連載バックナンバーを無料公開!  なぜそんなことをするかというと、書籍版は過去の連載記事を全部無視した「完全書きおろしREMIX」だからなのだ!

▶ヒトと見えない自然の織りなす芸術。「発酵文化人類学」が書籍になります!ソトコト17年5月掲載

2015年春から連載をはじめて二年。いよいよ「発酵文化人類学」が書籍になります!いったいどんな内容になるのか、この場を借りて皆さまにお知らせ&宣伝させてもらいたいと思います。やっほー!

まさかの100%書きおろし

普通、連載の書籍化って今までの内容に加筆して仕上げるんですけど「発酵文化人類学」は今までの連載内容を破壊し、ゼロから書きおろしています。単なるコラム集にしたくなかったのと、発酵の入門書を超えたディープな本にしたかったのですね。

僕の専門である麹をはじめ、ワインや日本酒、日本各地の変わり種発酵食品の技術的特徴を解説しつつ、微生物にまつわる科学的原理までわかるというお得な内容になっています。しかもソトコトの特集にも登場した、ミツル醤油やマルサン葡萄酒、五味醤油など新世代の醸造家たちも登場。彼らの現場に密着して発酵的ワークスタイルを掘り下げていきます。入門編の教科書に書いてある一般的な内容よりもさらにさらにディープな情報をこれでもか!と詰め込んでいるので、発酵や食にまつわる仕事をしている専門家の皆さまにも楽しんでもらえるんじゃないかしら?

文化人類学の入門書としても読める!

連載と大きく違うのは、文化人類学にまつわるトピックスがたくさん出てくること。文明と宗教の起源、神話的思考、交換儀礼、トーテミズム、贈与経済など、20世紀の文化人類学者たちが挑んだ「人間のルーツの謎解き」のプロセスを発酵文化と結びつけて僕なりに読み解いています。

20世紀初頭、アジアやアフリカ、中南米の部族世界が「未知のフロンティア」として文化人類学のフィールドワークの対象になりました。そして、世界の隅々まで開拓された21世紀において、次なる未知のフロンティアは目に見えない微生物の世界。微生物界に潜む生命原理を、僕たち人間の世界に当てはめてみたらどうなるのか?と仮説を立ててみたらあら不思議、社会にまつわるモヤモヤの答えが見えてくるのですね。

競争原理で社会は幸せになるのか?テクノロジーは人間を豊かにするのか?ヒトと自然の関係はどうなるのか?そんな疑問の答えの一端は、文化人類学と微生物学の交差点にあるのかもしれません。

発酵のことが知りたくて読んだら、文化人類学にも興味が湧いてきてしまった…!となること必至の「発酵カルチャー本」ですぞ。

WEBキャンペーン&出版ツアーやってます

出版にかこつけて、編集部と一緒にお祭りもはじめました。僕のWEB(hirakuogura.local)で「発酵文化人類学」のキャンペーンをやっています。これまでの連載のバックナンバーが読めるのと、本にまつわる様々な記事が楽しめます。さらに!出版にあわせて全国にイベントツアーに出ます。東北から沖縄まで、各地の醸造家&クリエイターたちと愉快なトークイベントやワークショップ、食事会を開催予定。それも僕のWEBページで随時情報をアップしていくので要チェック!全国の個性派書店と一緒に楽しい企画も盛り上げていくので、こちらも乞うご期待。

発酵ブームを発酵ムーブメントに。全国各地の醸造家や食の実践者の皆さまとともに「発酵文化人類学」の楽しい祭りが始まるぜ!みんなよろしくね。

【追記】発酵本とは思えない斬新すぎる装丁デザインは、SNSで呼びかけた投票によって決まりました。本をつくるプロセスもまた祭りなのだぜ…!


このソトコト連載のバックナンバーを全て破壊しイチからREMIXしなおした書籍『発酵文化人類学』の書籍版、絶賛発売中!

↓こちらからまえがきが読めるよ
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