「ほしい未来」は自分の手でつくる 〜ファンではなく、仲間をつくろう
共感したぜ、とっても!
greenzの鈴木ナオさんの著書。2年前に出会って以来、いつも「素敵な活動をしているなあ~」と思っていましたが、この本は本当に面白い!
というわけで、読書録代わりにメモ。
成功ではなく、失敗こそシェアをしよう。
何かが成功するまでに、そこにはたくさんの失敗がある。
あるんだけど、失敗って身内や関係者にしか見えなかったりするので、遠いところから眺めると全身スキなく「成功者」に見える。
その距離感が、「憧れ」や「リスペクト」の関係性を生んで、ファンがどんどん増える連鎖をつくりだすわけです。
なんだけど、この本の場合は「いかにgreenz(&ナオさん)が間違い、迷走し、途方にくれたか」のエピソードから始まる。
しかもその書き方が、「どん底にあったワタシが、いかにのし上がったか」という「伏線」ではなくて、「いや~、やっちゃいました」的にあけすけなんですよね(←これ大事)。
失敗の過程から学ぶことってすごーく多いじゃないですか。
成功は多くの人が勝ち得ないけど、失敗は誰でもできるから、必ず自分の経験と重ね合わすことができる。
良いことをするためには、体力(パワー)がいる
↓
体力をつけるために、副業を拡大させる
↓
そうすると、当初の志(ハート)がおざなりになる
↓
僕たち何やっているんだろう?状態でチームのモチベーション&体調崩壊
ここ、今僕たちが悪戦苦闘しているところ。
で、ナオさん達の決断としては、NPO法人として維持できる最低限のサイズに組織をスリムダウンした。
成長を追い求めるのではなく「自転車経営」で身軽に、フットワーク良く。
ファンではなく、仲間をつくろう。
どんどん大きくなっていくためには、お客さんとなる「ファン」が必要です。
なんですが、「身軽でいいや」「小さくいいや」と決めれば、たくさんのファンは必要ない。
とはいえ、社会を変えていくためには、小さなチームの力では足りない。
そうなると必要なのが、同じ方向性に向かっていける「仲間」です。
この本で定義されている「リーダー象」や「プロジェクトの進め方」、そして社会を変えるための「考え方」。
これらは「ファンを増やす方法論」ではなくて、「仲間を増やす方法論」だなって思います。
自分を大きく見せるのではなく、等身大を表現する。
弱さを素直にオープンすることで、人を動かす。
「無理なこと」を織り込んでプロジェクトを立てる。
小さな行動が、社会を変える力になると信じる。
これは、リーダー>ファンという関係ではなく、仲間=仲間という関係性が前提になって有効に機能する。
「なんだよ、言ってたことと違うじゃんよ」
「けっきょく大したことないな」
ということではなくて
「そうかー。じゃあ私に助けられることある?」
という風に物事を進めていける方法は、なぜ必要なのでしょうか?
小さなものが増えると、生態系が安定する。
宮城の田んぼの先生、岩渕さんから教わったこと。
「いい土を作るには、とにかく微生物の種類を増やすこと。良い菌や強い菌であっても同じものばっかりだといい土にならない」。
えーと、拡大解釈すぎるかもしれませんが、ヒラクは人間の社会においてもこれは当てはまると思います。「豊かな社会とは何か?」を定義するならば、色んな種類の小さなもので満たされたエコシステムだろうなと。
で、こいつは例えば社会活動に当てはめてみるならば、「小さくてユニークな組織」で満たされている状態。ではその状態がどうやったら実現するかというと、結論「リーダーのハードルを下げる」ことかなと(←結果的にリーダー候補の母数が増えるから)。
「ハードルを下げる!?ダメだダメだ。ロクでもない輩がリーダーになったら日本は終わりだ」
「いやですから。それはリーダーが全部背負わなければいけない前提の話ですから」
「何?その前提じゃないのか?」
「その前提じゃないんです」
「…………」
話を戻して。
ナオさんの本を読んでいると、こんな呼びかけが聞こえてくる。
「僕たちでもスタートできたよ。社会を良くしたい?きっと君にもできるよ。やってみなよ」
はい。
というわけで、合同会社++は、greenzさんと一緒に企画をやります。
greenzさんと日本仕事百貨さんのつくったリトルトーキョーの床に、東京の無垢の木をDIYで敷くぞ!(←リトルトーキョーだし)
いっしょにイベントもやるぞ!(←まだ詳細決まってないけど!)
森の再生をアクションに移す、次なるプロジェクト、お楽しみに☆
詳細は、またfacebookや安田さんのSMALL WOOD BLOGでお伝えしまーす。
ナオさん、良いチャンスをありがとう。どうぞよろしく。