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麹菌を通して発酵文化の真髄がわかる!僕が「こうじづくり」を始めた理由。

なんで僕が「こうじをつくる」なんてことを始めたかというとだな。
(以下、ワークショップの時にお話ししていることを改めてメモしておきます)

よく、お洒落かつ感性豊かな女子が自宅のキッチンで酵母を育ててたりするじゃないですか。
なんでそれと同じノリで麹(こうじ)を育てないのかしら?とふと疑問を抱いたのが、そもそものきっかけ。

原理的に言えば、フツーの人でも麹菌は培養できるはず。
そう思って東京農大醸造科の研究室のはじっこで実験を始めたのが去年の10月。顕微鏡で麹菌の生態を眺めながら、今講座でみんなに教えているメソッドを開発していきました。

こうじづくりのハードルを超下げる

素人がこうじづくりを体験する機会といえば、農家が主催するワークショップがあります。
だけどこれ、2つの理由で応用がきかない&ハードルが高い。

▶一度に仕込む量が超多い
一回に5kgぐらい仕込むものが多いので、味噌をまとめて仕込むとか以外使い道がない。

▶味が荒い
一定の温度で保温するので、仕上がりの味が若干荒い。お味噌はうまくいくけど、甘酒にするのは難しい。

要は「季節ごとに味噌をまとめて仕込もう!」的な催しなわけです。これをもっと現代的なライフスタイルに落とし込めるように工夫したのが、発酵デザイナーのこうじづくりメソッドなのですね。

さてそのコンセプトやいかに。

シティガール&ボーイがお洒落に楽しめるメソッドを作りたい!

ナウでヤングなブラザー&シスター達が、世田谷・杉並・目黒区あたりのマンションのキッチンで気軽に仕込めて、冷蔵庫の容量を圧迫することなしにサクッと使い切れる。
そのライフスタイルが天然生活とかブルータスに取り上げられて特集の見開き写真に使われる。合コンで「今度お互いのこうじ、交換しない?」が交際のきっかけになったら…

という目論見で、「こうじづくり」のハードルを極限まで下げる実験を始めたわけです。僕のメソッドの特徴は、

・100円ショップやホームセンターで簡単&安価に手に入る道具を使う
・一度に仕込む量が超絶少ない(500〜600g)
・調味料にもお菓子作りにも使えるオールマイティな仕上がり

の3つ。端的に言えば、手軽にできるわりには結構使えるということです。

「こうじづくり」を通して何を伝えたいか?

僕が長らく魅了され続けている、ワンダーすぎる発酵の世界。
その面白さを伝えるには、自分の手を動かして感じてもらうのが一番。講座に参加してくれた人がお分かりかと思いますが、お米粒から麹菌の花が咲いていく過程を見ていると「生命の不思議」を深く深く実感することができます。

作る過程で感動し、完成したら料理にしてまた感動する。特にMYこうじで作った甘酒を飲むのは格別。しかも原理は単純なのに、自分の腕前によって著しくクオリティが変わる。
繰り返しつくることで、人間と菌の協同作業である「発酵文化」の真髄に触れることができます。

人生観変わりました!」という感想が出るほどディープな体験である「こうじづくり」。
僕自身、数えきれないほどの回数つくっていますが、まったく飽きることがありません。その奥深さをより詳しく知りたい人は、他の記事もどうぞ読んでみてください。

文化人類学的悦びとは、つくって育てること。

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それでは次回、「そもそもこうじとは何か?」に続きまーす。

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