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「面白いヤツ」のニーズが高まると、社員の概念が変わる【前半】

最近の雑感。

イケダハヤトさんのLIG入社の噂や、松浦弥太郎さんのクックパッド入社の噂を見て、これからメディアがWEB化していく流れのなかで「遠隔で社員になる」みたいなケースが増えていきそうだなと。

「提携する」ではなく「囲い込む」というニーズ

月に一回オフィスに顔出すくらいで、後は地方からの遠隔作業でも形態としては「社員」。別にそれってパートナーとか外部クリエイターでもいいじゃんって話なんだけど、なぜ社員扱いにするかというと、メディアにおいては「人的ネットワークの結びつき」が最大かつほぼ唯一の資産になるから。だから「提携しています」よりも「お抱えしています」というスタンスの方が、競合に対して優位に立てるファクターになる(いわゆる囲い込み戦法)。つまり、これからWEBメディア業界で何がはじまるかというと「面白い人の争奪戦」になるということ。これは別に新しいことではなくて、明治時代に新聞業界で起こった事によく似ている(夏目漱石は朝日新聞のお抱えだったし)。

この時に「社員としてオフィスで何時間労働したか」という、近代以降の労働集約的なモデル(タイムカードで勤怠管理するぞ!的な)はもう意味を成していなくて、どちらかというと「その人の社会的価値がその組織とリンクしている」という「価値の紐付け」に対価が払われる、という状況になる。で、そのこと自体はパートナー契約でもいいんだけど、社員契約にすることにより「競合からリソースを奪われないようにブロックする」という意味合いが出てくる。

この流れが加速していくと、「自身が面白い」「面白いヤツと仲がいい」という事に、たくさんのお金が積まれていくフェーズが超高速で進行していくことになるのだろうね。

面白い、ということがビジネス資源になった

えーとね。何を言いたいか。
「面白い」ということが、「金塊」とか「原油」みたいな「ビジネス資源」としてカテゴライズされる現象がWEB業界で起きているんだ。

「そんなこと当たり前じゃないか」と思った人、その通り。
既存の芸能界とか出版業界とかはその原理が強く働いている場所で、そいつがWEB業界「でも」起こった、ということなんだな。

これをヒラクはどう見るかというと、個人の才能というリソースの「刈り取りフェーズ」が始まったと見る。
恐らく、2000年前後のテキストサイト勃興期からつい最近まで「ネットメディア上で面白いヤツ」というのはある種河原乞食的な存在であって、市場経済で流通するリソースとはみなされてこなかった。それはなぜかというと「ネットはシステムとロジスティックスが支配する場」であり、「メディア商売」の場ではないと認識されていたから。
モノ売りの広告や店舗とはなり得ても、新聞やテレビに成り代わるような場ではないと思われていた。

なんだけど、時勢は変わり「メディア商売の主戦場はいよいよWEBなんじゃないか」というみんなが思うようになると、エンジニアやサーバー会社と同じように「面白いコンテンツを作るヤツ」という存在が大金を払ってもいい資源と見なさられるようになる。

「面白さ」が商取引きされるフェーズの移行期

そこでヒラクは思うんだけどさ。
「面白さ」ってのは、ビジネスの枠組みの中からは生まれてこない。最初は純粋な遊びや、妄想や、好奇心や、狂気から発生してくるわけじゃん。で、そういうアブない嗜好をもったヤツが徒党を組むうちに「なんかあの界隈、面白そうだよね」という空気が醸成されてくる。これが「種まきフェーズ」(テキストサイト〜初期ポータルサイトの流れ)。で、ある尖った嗜好をもったヤツらが、社会的な需要やミッションを踏まえた上で自分たちがレペゼンできるような仕組みなり発表の場を持ち始めるのが「発芽フェーズ」(知り合いなので例に持ち出すのも恐縮なんだけどR不動産やgreenzがまさに代表格)。このフェーズで、音楽でいうところのインディーズレーベルみたいなビジネスが成り立つようになる。でもこの段階ではビジネスのインパクトは副次的なものであって、あくまで「好きなことを仕事にしたい」というモチベーションで動いている。

そして、そういうヤツらを実業家たちがリサーチ&マッピングして、利益が出せる大きなビジネスモデルの上で囲い込んでいくのが「刈り取りフェーズ」で、今ココ。

まああれだ。
自分がお金払って育ててないぶんの差額を、スカウトするときの契約金の上乗せで埋めるよ、みたいなオトナのビジネス原理が働いた結果、これから「面白いヤツ青田刈りバブル」みたいなのが始まりそうだよね。そして「組織と個人が契約する」という概念の流動化が起きるし、需要がある人とそうでない人(代替可能かそうでないか)の格差がどんどん広がっていく。

それが良いとか悪いとかはおいといて、とにかく「そういうことになる」というのが最近感じること。そして後半に続く!

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