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電子書籍について考える。

こんばんは、ヒラクです。
手前みそフィーバーから一息つきまして、今日は仕事で電子書籍のお話をよもやましてきました。
今やkindle HDやiPad、kobo等、端末も百花繚乱、プラットフォームとなるWEBサイトやアプリも続々登場。非常に「ホット」な感じになってきましたが、実は僕、今から2年半ほど前に理由あって電子書籍のことについてリサーチしておりました。
当時、僕は全国を歩いて回ってデザインや商品企画の仕事をする「旅芸人」生活を送っていました。で、仕事をする時にけっこう苦労したのが、「地誌探し」だったんですね。地域に根ざした文化や商品のエッセンスを見えるようにしていく、その時にデザイン作業の前に行う「リサーチ作業」が重要なのですが、その時に「地誌」が重要なのです。
食や祭りや建築、その町の地理等、そこにどのような歴史があり、どのような風習があり、どのような資源があるのか。そこの掘り起こしから始めると、非常に強力なブランディングができるんですね(民俗学的デザイン手法)。
そんなわけで、地誌を頑張って探すわけですが、意外に重要な資料ほど図書館には置いてなくて、どこぞの個人宅の母屋の押し入れから出て来たりする。
その時に思ったんですよ。「こういうレアな地誌こそ電子書籍化すべきでないか?」と。
それで電子書籍のことを調べていたのですが、その当時は規格やレイアウト、リーダーの性能など、ハードルが多くて実現は難しそう…と思ってそれきりになっていたのでした。
しかしわずか2?3年で時代は変わったんですよ、奥さん。
EPUB規格がいよいよ標準化し、制作技術のハードルも下がり、リーダーの性能も飛躍的に上がった。縦書きが標準化するのも時間の問題です。技術的なハードルは限りなく下がった。
だから…、やるしかない!
と、猫も杓子も電子書籍化に向かって突っ走る前に、今度はテクノロジーの発達ではなく「人の意識」をトレースしてみましょう。
僕、思うんですけど、街場の本屋で600円で売っている新書って、電子書籍で読まないで、街場の本屋で600円払って読むと思うんですよね(お風呂でも読めるし)。
だから、一般的な文芸書とかノウハウ本とか新書とか、いわゆる大手出版書の主戦場となる本って、電子書籍に向いてないと思うんです。ブックファーストとかで手に取るか、amazonで注文するよ。
ヒラクは大の「紙の本好き」ですので、「本を読む人」の気持ちはよーくわかる。
その上で電子書籍の可能性を考えるとすると、それはズバリ「流通されないけど、価値のある本」にあると思う(「私の一生」みたいなそのへんのおじちゃんの自伝とかじゃないよ)。
それを踏まえて僕が注目するのは、「地誌」と「教育・研究機関のテキスト」です。
これは、ものすごくコアな領域での膨大な知識の網羅がある。
だけど、一般の出版流通には乗ってこない。これを電子書籍化して、アクセシビリティを上げる。
「そんなんで儲かるのかいな…」という突っ込みが入りそうですが、そもそも出版業というのは「お金儲け」ではないと思うんです。「必要な知識を流通させる」ということを本意だとするならば、編集→印刷→取次→書店へ配送という「高いハードル」を宿命的に超えられない、だけど残すべき情報を電子アーカイブ化する。それは、書店では買えないし、amazonでも検索できない。
「電子書籍でしかできないこと」。
僕が考えるのは、こういうような「アーカイブ」の価値だと思います。
リトケイの鯨本さん、ぜひ「島アーカイブ」やってくださいね。
僕、速攻でユーザー第一号になるから。

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