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過去の自分は今の自分の地層を成している。おべんとう展がはじまったよ!

上野の東京都美術館で今日から開催の企画展『おべんとう展―食べる・集う・つながるデザイン』のオープニングレセプションに出席してきました。

巨大インスタレーションや写真、映像、イラストなど様々なアート作品に加えて、古今東西の貴重な民俗資料や親子で遊べる仕掛けがいっぱいの楽しい展覧会。僕は展覧会全体のイントロダクションとなる新作アニメと、そのアニメにちなんだ手描きの絵を展示しています。

・おべんとうの国を旅しよう!アニメ『おべんとうDAYS』ができるまで

お弁当ハンターの阿部了さんの味わい深い写真、オランダの Marije Vogelzangさんのファニーかつ社会性の高い体験型インスタレーション、 北澤 潤 (Jun Kitazawa)さんによるカラフルな縁日が美術館に登場する謎の異空間、小山田徹さんとその子どもたちによるお弁当コミュニケーションを可視化した作品や、森内康博さんによる日本の学校における隠された多様性をあぶり出していく映像作品、平野太呂さんと大塩あゆ美さんによる読者とのやりとりでつくるお弁当レシピ、さらに様々な博物館とコラボして集めたお弁当にまつわる民俗資料が混在するハイブリッドすぎる美術展(とはもはや言えないかもしれないが)になっています。

☆7/29にはダンスワークショップ付きのツアーもあります☆

で、ここから個人的な話なんですけど。
高校時代に僕は美大受験をしていまして(結局学費の問題で行けなかったんだけど)。20歳くらいまでは「絵描きになりたい」と思っていたんですね。

その後、色んな縁が重なって、僕はデザイナーになり、会社の経営者になり、そして微生物の研究の道に入って発酵の専門家になりました。

だから都美術館から出品のオファーが来た時に不思議な気分になったんです。過去の頃の自分が望んでいたであろうチャンスが、3回転半ぐらいグルグル回って今の自分に届いた。

今タイムスリップして20歳の頃の自分に、

「キミは絵描きにならずに微生物の道に入ることによって結果的に美術館からオファーがくることになっている」

と告げたら、

「何ワケわからないこと言ってんだよおじさん、あっちいけ」

となることだろうよ。汗

人生のなかで、前に進むために何かを捨てたり諦めたりすることがあります。なんですけど、新しい道を進んでいくなかで「かつて手放したもの」に予想もできないかたちで再会することがある。

何かを手放したとしてもそれは永遠のさよなら、ではなくて。過去の自分は、今の自分の「見えないけれど確かに自分をかたちづくっているもの」として僕の地層の一部を成している。

人生は本当に奥が深いんだ、20歳の頃の僕よ…!

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