▶発酵文化人類学, ▷文化と科学

発酵の研究がずいぶん進んできた。

発酵の研究がずいぶん進んできた。

発酵醸造学に興味を持ってから6年くらい経つが、実は結構ガマンしていたのですよ、研究に没頭することを(←会社の経営してたし)。僕が今のところ体系的に研究していて一番詳しいのは「発酵醸造学」のなかの「調味料」のなかの「麹を使ったもの」。
これはたとえるならば「人文学」のなかの「フランス文学」のなかの「19世紀文学」みたいな感じの「ニッチな専門分野」。で、実は発酵にまつわる他の分野(お酒とかチーズとか)にも興味があったんだけど、本業そっちのけになりそうなので、自制してたんだな。

しかし、今や僕は自他ともに認める「発酵デザイナー」であるからして、自分の興味の赴くままに勉強をすることができる。

「発酵」というと、食分野を思い浮かべるけれども、実は工業や農業、医療や環境分野にも菌は重要な役割を果たしている。例えば、藍染めは蓼(タデ)という植物を発酵させて染色する技術だし、有機農業に使うぼかしは、家畜の排泄物を発酵させる技術の賜物。襟垢落としの洗剤も、菌の酵素を工業的に量産してつくるし、人間の免疫力をコントロールするのも菌だったりする。

ていうかさ。メガネを変えて見てみれば。
世の中の現象は、微生物や菌が関与していないもののほうが少ないんじゃないか?と思ってしまうほど、森羅万象は「ミクロコスモスのことわり」によってオーガナイズされているのであるよ。

数年のあいだ夢中で学んではじめて「ヤバい、この世界、マジ深い」とようやく気づくほどの深淵な微生物の世界。
これは人生を賭けて研究するにふさわしい。ワクワク。

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