▷デザインを考える

服ではなく、布をまとっている。

こんにちは、ヒラクです。すっかり夏の陽気ですね。
さて。

最近着る服の傾向が変わりました。野外に行くときのアウトドア服を除くと、「気持ち良い服」を選ぶようになりました。さらに具体的にいえば「素材からポジティブ・ヴァイブレーションが出ている服」です。

で、今ヒラクのなかでも最もお気に入りなのが「evam eva」という山梨のブランド。このブログを読んでいる人のなかにもファンが多いとおもいますが、ここの服は素晴らしいのですよ。

evam evaの服の素晴らしさは、『服ではなく、布をまとっている』ことに改めて気づかせてくれること。麻(リネン)や綿、カシミアの天然素材で作られた服。というと当たり前なのですが、原材料の選び方にしても、布の紡ぎ方にしても、ものすごくよく選びぬかれて作られている。

着たときにどんな風に感じるか。何かを締め付けることなく、違和感なく着ることができるか。僕たちがファッションを語るときよく口にする「着心地」という言葉を、ものすごく緻密に定義している。

…という感じの服なので、一見してデザインは普通な感じなのですが、素材から放たれるオーラがすごい。服というと、自分が他の人からどのように見えるか、自分の魅力が引き出されているか、という視点で選びがちなわけなのですが、evam evaの服はその視点を改めさせてくれる。

この類の服は、徹頭徹尾自分が「どう感じるか」にフォーカスが当てられている(デザインも素敵なんですけど)。だから、一度着ると「あ、今まで着ていた服は違ってたかも(自分にとって)」という風に思ってしまう。

なんというか、いままでいかに原材料の生産過程や服の製造過程で「不自然」なものを身に着けていたのか、ということに気づくんですね、evam evaの服の「毒の少なさ」によって、自分の30年間当たり前のように身につけてたものの「質感」に対する解像度が上がっていく。

記号論的な「モード」から、身体的な「衣」に意識のスイッチが切り替わってしまうわけです。服という「記号」を身に着けているわけではなく、自分の身体を保護する「衣」をまとっている。

そんなことに気づいてからは、毎朝起きてクローゼットから服を選ぶモチベーションも変わりました。「その一日をいちばん気持よく過ごせそうな服」を優先的に選ぶようになったんですね。

考えてみれば、一日24時間のほとんどを何かしら「まとって」過ごしているわけじゃないですか。

なのに、「自分がどう感じるか」という視点は意外にも掘り下げられていない(他人からどう見えるかは、だいぶ発達しているけど)。
恐らくこれからのファッションの可能性は、まさにここにあると思うんですよね(休日のおじさんが着ているジャージとどう違うんだという突っ込みもありそうですが)。

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