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出版ツアーの折り返し地点の振り返り。発酵でつながるコミュニティ

ヨーロッパの学会出席&フィールドワークから帰ってきたと思ったら、すぐ『発酵文化人類学』出版ツアーの後半戦が始まってしまった。

毎日色んなところに移動して、色んな人に会うのでインプット過剰でもうアタマが全然まとまらない!ということで備忘録も兼ねて雑記的なブログをまとめておくよ。

ヨーロッパでフィールドワークしてきました

ブダペストでの国際学会出席のついでに、ハンガリー→オーストリア→チェコ→トルコと東ヨーロッパを回ってきました。主な目的は、もちろん発酵文化のリサーチ。

ハンガリー・トカイ地方の在来ブドウ「フルミント」の秘密をワインやお酢の醸造家にインタビューしたり、ずっと行きたかったオーストリア・ウィーンの「自然史博物館」の凄まじさに衝撃を受けたり、チェコで近代ビール発祥の地「ピルスナー・ウルケル」の地下洞窟で木樽からできたてのビール飲んだり、プラハのマイクロブリューワリーを回ったりと、めちゃくちゃ情報量の多い旅でした。

発酵って、本を読んだり動画を見たりして情報自体はマニアックに知ることもできるんだけど、やっぱり醸造現場や畑に足を運んで、土地の人と対話をしないと本当に意味で「知識が身についた」ということにはならない。そんなことを改めて強く思ったナイスな旅でした。真夏にダラダラ汗かきながらいっぱい歩いたところで、ピルスナー・ウルケルの地下のひんやりした洞窟でビール飲んだら「なぜラガービールが生まれたのか?」ということが身体120%で納得できるよ。

それぞれレポートをブログにまとめたいところだけど、アタマが追いつかねえ〜!

本の出版の反響

こちらも色んなことがあって全然アタマが追いついてねえ…!
発売前後のフィーバー期に「本が出たよ〜!みんなよろしく〜!」としつこく告知しすぎていたことに気づき「ヤバい!これではただの粘着宣伝野郎だ」と気づき、いつもの平常運転に戻そう…と思ったのが本が出てから一月半後の6月はじめのこと。で、仕上げのまとめをしようと思って書いたブログエントリーが大きな反響を呼びました。

・【発酵文化人類学】一週間で重版出来!の舞台裏。マーケットではなくコミュニティに届ける。

このエントリーの影響もあって、各メディアで怒涛の取材記事と書評の掲載が始まります。取材記事は今週末くらいから本格的にリリースされ始めます。書評記事については僕も編集部も把握しきれず、全国の新聞や雑誌などでたくさんの書評が出ているそうです。

で。記事が出始めるのと同時に発売直後に本を買ってくれた人たちの感想がこれまた怒涛のように届きました。「発酵のことがよくわかりました!」という話から「発酵の話かと思って読んだら本格的な人類学の話でビックリしました!」「『生きるとは何か』という本質的な問いを突き詰められました」「碁石茶やすんきを買いました!」「醸造家の生き方カッコいい!」などなど、人それぞれ「刺さるポイント」が全然違っていて面白かった。

「これは歴史的名著!」「新しい時代の古典になり得る」などなど、専門家や出版人からの嬉しい太鼓判もありました。

流通に埋もれないようにとにかくスタートダッシュを頑張ったわけなんだけど、どうやら最初のタイミングでの淘汰を免れたようなので、これから息が長く売れる「スローかつロングなベストセラー本」になっていくといいなと思っています(発酵っぽくていいでしょ)。

7月からは東京以外の本屋さんでフェアが始まっていきます。
梅田のジュンク堂で超でっかい本棚ができているようなので、次関西行くときに見るのを楽しみにしています。各地の本屋のみなさま、どうぞよろしくね。

ツアーで地方を回って感じたこと

4月半ばから始まって、7/4時点で30以上の出版イベントが開催されました(冗談っぽいけどほんとだよ)。今回の出版ツアーのポイントは「地方ファースト」ということで、なるべく東京でのイベントよりも地方でのイベントを優先して回りました。

でね。地方がとんでもなく盛り上がってるんだよ。
愛知県日進りんねしゃ主催の醸造家トーク、福岡県博多Rethink Booksでの家入一真さんとの対談イベントでは50名以上、大阪心斎橋スタンダードブックストア、北海道札幌ヒシガタ文庫のイベントでは60名超、鳥取県智頭タルマーリーでのトーク&ワークショップはのべ70名超、秋田市民市場での新政杜氏とのイベントは80名超、沖縄宜野湾カフェユニゾンのイベントに至っては100名超えと、「地方だし、30名いったら大したもんだよね」という常識が今回に至っては完璧に覆り、毎回主催者も出演者も仰天の満員大入り。

いったいなぜこんなに盛り上がるのだろうか?と考えてみるに、「どうやらこの本は、地域の異なるジャンルのキーパーソンを一同に集める力があるらしい」ということに気づいてきました。まず「発酵」というキーワードが、醸造家はもちろん農業や伝統工芸に携わる人、食に関わる人全般を横つなぎする力がある。さらに「文化人類学」というキーワードでまちづくりや郷土史研究に関わる人、地域でローカルビジネスを起こしている若い起業家や大学の研究者をソワソワさせ、しかも僕デザイナーだから当然クリエイターやアーティストも親近感を持ってくれる。

地域に根付いた生業+食に携わる人+ローカルイノベーター+研究者+クリエイターということは「地域のキーパーソンだいたいぜんぶ」ということになります。
実際にイベントの場にいるとわかるんだけど、意外に小さな地域のなかでも違うジャンルのコミュニティ同士の接点がなかったりするんだよね。

なので、僕のイベントの会場で「◯◯さん!前から噂は聞いていたんですけど、今日ようやく会えました〜!」みたいな光景が連発するわけさ。
要するに「ヒラク君をダシにして、地域のコミュニティの全体像を見える化しよっか」みたいなことが起こっているんだね。だから二次会では著者の僕、置いてけぼりくらってはじっこでポツンとしていることがよくあるよ。みんなもっとかまって〜!!

ということで、まだまだ旅は続きます。各地の皆さま、どうぞよろしくね。

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