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アートディレクターは、経営するひとの心象風景に立ち会う。

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リトルトーキョーのバー。スペシャルなお酒を差し入れで持ってきました。

こんばんは、ヒラクです。
先週末は、合同会社++初の社員合宿で千葉いすみのブラウンズフィールドへ。
社員(←合同会社でいう役員)4人で朝から晩まで会社のこと、経営のことについて話し合ってきました。

いや、よかったな〜。
これから++では福利厚生として「霊性の高い場所への研修旅行」を制度にすることにしよう。

アートディレクターは、経営における「感性」の相談役かもしれない。

さて。
今日はこれから仕事百貨さんのイベントという名の飲み会「しごとバー」に、アートディレクターという肩書でバーカウンターに立ちます。

アートディレクター。
いま僕の肩書を一番正確にあらわしていると思っているのがこれなんですけど、いったい何やってるの?って話ですよね。
僕なりの結論なんですけど、「経営における感性の部分」を司る役割かな〜と。

自分も経営者のはしくれなんで日々思うんですけど、「経営」ってロジックだけじゃないんですよ。
そこでは、感性の部分がけっこう大事
組織でも自治体でもいいけど、自分たちの意義や価値観を「どのような声音で」、「どのようなタイミングで」、「どのような文脈で」伝えていくのか。
その理屈ではない「センスの部分」のアウトプットが、その組織/地域のアイデンティティーをかたちづくっていく。

でね。
経営する人はみんな「あ〜、センス大事だわ〜」と思うんですね。思うんだけど、じゃあどうしていいのかよくわからなかったりする(クリエイター的な経営者だったらわかるんだけど)。
そのときに、専門家でなくてもわかるボキャブラリーで相談ができて、調度良い感じの落としどころを引っ張りだしてこれる人がいたらいいな…なんて思うわけですよ。

で、アートディレクターはそんな立ち位置。
数値とかリストのかたちした課題がぽーんと投げつけられて、投げ返すときには人の気持ちや感覚を動かす素敵なサムシングをぽーんと。
で、課題がもやもやしていたらフレームワークではっきりさせて、素敵なサムシングをつくるときは、仲間を呼んできてチームビルディングをする。
ロジックと感性を行ったり来たりしながら、願望と予算&時間のバランスを取っていく。

そんなことを日々やっていると、思うことがあります。

それは課題ではなく、願望が叶えられた結果だ。

はい。
ここでよくある「仕事談義」はたたんで、もうちょっと立ち入った話をさせてください。

アートディレクターって、↑のような仕事なもんだから、日々「経営するひと」と向かい合うことになる。
テーブルを介して、その人の悩みや希望を聞きながら、具体的なアクションや解決方法を考えていくわけです。

でね。まず最初に割り出すべきは「課題は何ぞ?」ですよね。
「御社の課題は何ですか?」と聞いて、「◯◯事業部の売上が下がっていて」なんて答えがあるわけです。で、それを掘り下げていくと「△△さんを部長にしてからモチベーションが下がっていて…」「業界の構造が急変していて…」なんて話になる。

そこではたと感じるわけです。
実はそれは課題ではなくて、「経営するひとの無意識の願望が叶えられた結果ではないか」と。

えーとね。なんて言えばいいんだろう。
ある組織のなかで起こることの大半は、外部要因ではなく経営するひとの「心象風景」が生み出す現象である。
という感じ。

「若手が育たない」という場合は、「若手が育ってもらったら困る」だし、「プロジェクトの進行が遅い」という場合は「サクっとプロジェクトが進んで結果が出てしまったら困る」なわけです。
「業界の構造が急変して…」という場合は「うちの会社を急変させたくない」だし、「社員にもっと経営の意識を持たせたい」という場合は「できれば経営責任のぜんぶを自分のところに留めたい」なんです。

だとすると、ほら、課題は課題ではなく、そのひとの「無意識の願望が叶えれたかたち」なんですよ。
だから、すぐに解決はしない(そりゃそうだ)。

今日の自分と、明日の自分のせめぎ合いに立ち会う。

えっ、じゃあなんで僕のところに話が来るんだろう…?
と不思議だったんですが、最近答えがわかりました。

実は僕のところに話をしにきている時点で、そのひとは「今日の自分と明日の自分のあいだ」にいる状態なんですね。つまり、

「今まで叶えられてきた自分の願望が、なぜか心地よいと思えなくなっている。どうしてだと思う、ヒラクくん?」という状態だったります。

そうなんです。
やっぱり人間って明日に向かって進んでいきたいと思うんですよね。願望がより成熟したかたちへアップデートしていく。で、アートディレクター(というか僕)は、そういう「今日と明日のあいだ」に出くわすことが多いんです。

ではその時にできる最良の対応は何だって話ですが。
もうそれは正直「明日に向かって一緒に進みましょう」ぐらいなことしかないんですよね。お前はヤブ医者か!ってな話ですけど、経営するひとの内的な問題に関しては僕は何も解決法は持たない。というか、解決して前に進む方法は「すでにそのひとのなかに生まれ始めている」のです。

だから、僕は「いいねいいね!」と囃し立てるというか。
生まれ始めた芽が成長したあとに実るだろう花とか果実とかをスケッチする。それが的を得てれば「アートディレクターとしての芸」は及第点だし、的を外しまくるようであればお役御免。

なんだろうね、ヘンな仕事です。

そんなヘンな仕事の実態を聞きたいひとは、今夜リトルトーキョーへお越しくださいませ。

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