▶デザインを掘り下げる, ▶発酵文化人類学

【事例紹介】みつか坊主”醸”トータルデザイン!

こんばんはー、ヒラクです。

今回のエントリーは、昨月末にOPENした大阪の味噌ラーメン専門店、「みつか坊主」の新店舗プロデュースの結果を報告します。

「味噌のワンダーランドをつくりたい!」、「地域を盛り上げるかっ飛んだお店をつくりたい!」パッション溢れるオーナー斉藤さんからの依頼から生まれたみつか坊主二号店、

その名も“醸”(KAMOSHI)はこんな店だッ…!!

ドン!!


内観。


外観。


キッチン。

そしてBEFOREはこれだッ…!!


いわゆる一つの駐車場。

AFTERはこうッ!!


これが…


これにッ!!

・既存の「ラーメン店」の概念を覆す、開放感あふれる空間。
・地元のクラフトビール「箕面ビール」が飲めるBARを併設。
・「味噌のワンダーランド」としての個性を示す、力強いサイン。
・働くスタッフが「ヒーロー&ヒロイン」に見える「舞台としてのキッチン」。

個性的すぎる「みつか坊主」の世界観を、デザインの力を活かしてカタチにしました。

【コンセプト】地域に根付くクラフト食文化を”醸”す。

お店の売りは、30種に及ぶ多種多様な味噌をブレンドしたラーメンに、地元箕面の誇るクラフトビール。そんな、地域の風土を活かした、クラフト食文化を伝えたい&味わってもらいたい!というお店のコンセプトを受けて、「醸(KAMOSHI)」という店名を提案させてもらいました。
発酵醸造文化と、地元大阪の食文化を「醸し出すぞ!」というアツい心意気を店名に込めました。

【空間】開放感あふれる空間づくり

通常のラーメン店の発想は、回転率を上げるために「なるべく空間を狭く見せる=長居しないようにする」なのですが、「上質な味噌ラーメンを時間をかけて味わってもらいたい」という想いを反映させるため、あえて逆のアプローチ「空間を広く見せる」に挑戦。元ガレージの天井高をマックスまで活かし、まるでロフトスペースのような空間を設計。客席も、通常では考えられないほどゆとりをもって配置されています。ファストフードではなく、クラフトフードとして味噌&ビールを味わって欲しい。そんなメッセージを空間設計に込めました。

さらに、お店入ってすぐとなりには、クラフトビールを飲めるBAR(バル)も併設。
気軽に立ち寄れる「地域のたまり場」としての機能も用意しました。

【キッチン】ラーメンづくりは「舞台」だ!

キッチンは「なにもここまで見せなくても」と思うほどオープンに設計。カウンターから働くスタッフたちのキビキビした動作を見ることができます。オーナー斉藤さんの「スタッフにモチベーション高く働いてもらって、カッコいい職人になってほしい!」という願いを「だったら、舞台にあがった役者のように演出しよう」という発想で具現化。

さらに、一号店の課題だった「仕事がはかどる導線の強化」も解決。忙しくなっても、スタッフ同士がぶつかることなく、素早く食事が提供できます。
ここは、建築家の鍵谷くんが丁寧にヒアリングを繰り返して「かゆい所に手が届く」図面を作成。混雑時にもお客様にストレスを与えない工夫がこらされています。

【外装・看板】多彩な仕掛けのエントランス。

さて、今回最も仕掛けが施されているのがココ。
まず、道行く人が思わず覗きこんでしまうように、ガラス張りの開放的なエントランスを設計。上質感を持たせつつ「入るのにハードルを高く感じない」ように気を使いました。

そして、異色の看板職人「長谷川企画」さんによる変幻自在のサイン・看板のデザインワークが渋いぜッ…!!


左から:鉄板の上からステンシル(古い昭和の立て看板をリサイクル)、ガラスの上からカッティングシート、アンティークの味噌樽(五味醤油寄贈)の上に、鉄をレーザーカットしてつくった文字を貼り付け、同じく鉄を撃ちぬいた大きなロゴマークを空中に浮かぶように設置(←これカッコいい!)

ここまで異なるテクニックを使い分けてサインをデザインしたのは初の試みでした。
長谷川さん、どうもありがとう!

【グラフィック】ロゴの力を活かしてシンプル&印象的に。

今回は、店舗設計と並行して「ロゴ作り」に力を割きました。それはなぜかというと、”醸”というコンセプトを、細かい説明抜きに端的に表現したかったから。「お店のブレない軸」と空間設計、そしてメニューやサービスのこだわりを合体させて、「みつか坊主でしかありえない体験」をデザインしたかったのです。

というわけで、その体験全体の「記憶装置」として、明快かつ一瞬でコミュニケーションできるロゴをデザイン。なお、このロゴはロゴ単体でデザインしたわけではなく、空中に浮かぶ看板、店舗のあちこちに繰り返し配置されるサインの設置を前提に設計されていきました。看板、チラシ、ショップカード、働くスタッフの背面(Tシャツのプリント)などなど、とにかく”醸”というコンセプトと心意気が誰にでもすぐに伝わるように工夫しました。

さらに、色とりどりの味噌、ラーメンやビールのシズル感いっぱいの写真を店内の内装にも落とし込みました。


巨大サイズの味噌ポスターを掲示。味噌のワンダーランドだ!テーブルの盤面がポスターに。


左から、ヒラク→鍵谷くん→斉藤さん→スタッフ野村さん

「店舗をつくる」ためには、チームワークが不可欠。今回は、ヒラクが全体のコンセプトとグラフィックを設計し、要の空間デザインは京都の新鋭、atelier SKIP代表の鍵谷 晃司くん、看板サイン周りは長谷川企画さん、工事の施工と取りまとめはスーパー工務店の平沼さんと、みつか坊主のもう一人のオーナー西さん等々、たくさんの人たちが関わって作り上げて行きました(みなさま、本当にどうもありがとうございました!)。

さらに見逃せないのは、斉藤さんや西さんをはじめとするみつか坊主スタッフがDIYで空間を作り上げたこと。基礎や配管、ファサードや空調設備の設置など専門的な作業以外はほとんど自前で完成までこぎつけました。恐るべし、DIYパワー!

…というわけで、最後に肝心のメニュー写真をば。


野菜ポタージュの味噌ラーメン。


白味噌をいかしたヘルシー味噌風味。


みつか坊主と箕面ビールコラボのオリジナル黒ビール

開店と同時に、さっそく行列のできる人気店に!
http://tabelog.com/osaka/A2701/A270101/27074795/
大阪に立ち寄られた方は、ぜひお立ち寄りくださいね。

建築写真 by 三浦 蘭 & 鍵谷 晃司
料理写真 by 吉田 英里子

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