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「私は何者なのか」という問いの立脚点を、ミクロの世界に置いてみる。

怒涛の発酵イベントWEEKが終わった。

イベントの他にも通常営業のデザイン作業や菌の手入れ、引っ越しの準備などなど、朝から晩まで走り回りすぎて、先週何をしていたか記憶が無い(←精神崩壊を防ぐための戦略的健忘症というヤツですね)。

先週お会いしたみなさま、何かヘンな事を口走ったり、挙動不審なメール対応等していたらごめんなさい_| ̄|○

そして週末から今日にかけて、ソトコトの連載原稿をゴリゴリ書く。
人生で初めての連載。ブログでは好き放題書けるけど、雑誌だと字数が限られているので、何度も何度も見なおして文章をリファインしていく。

これは神経使う作業だなー(物書きの人を尊敬するぜ)。

ソトコトの連載タイトルは「発酵文化人類学」。
微生物と人間の関わりを紐解くことで、今僕たちが見えているのとは別のカタチで社会を捉えてみよう、という主旨なのですが。今回の連載にあたって「自分だからこそできること」は何だろうかとしばらく思案していたんですね。

というのも。
「発酵学」の一般向けの解説は、小泉先生や穂坂先生たち「偉大すぎる先達」がいるわけなので、僕がそれをやっても劣化コピーにしかならない。
かといって「発酵おいしい話」みたいなのも、僕料理の専門家じゃないからやる意味がない。

ならば、僕の大学時代の専攻であり、デザインリサーチの方法論になっている「文化人類学」と「発酵学」をドッキングしてしまうのはどうかと。
発酵にまつわる文化がわかりつつ、「なぜ日本列島の住む僕たちはこのような感性、暮らし方をしているのか」という民族のルーツに迫れるようなものにしたい!と意気込んでいるわけなのです。

こんなの取り上げたら面白いんじゃないかしら…と思っているトピックスとしては

・米糀の発明と仮名文字の発明を比較するとわかる日本的アイデンティティ
・酒蔵に見る、自家採種の菌から生まれる美意識とカタログから選ぶ菌から生まれる美意識
・藍染めに見る「菌解毒」のルーツと、色彩感覚
・旨味成分の解明と「毎日味噌汁を飲んでも飽きない理由」
・腸内細菌がガイドする、和食体質の秘密

あたりを考えているのだけど、これだけ見ても何のこっちゃだな。

えーとね。
僕が文化人類学から学んだことはなにかというと「人は、自分が属している文化のシステムによって世界を認識している」ということ。つまり、人は自分の自由意思によって生きているように見えて、実は「自分の属している固有の文化の枠内で物事を選択させられている」。
とするならば、「自分はどのような文化の文脈で生かされているのか」ということをメタ認識することができれば、「なぜ自分はこのようにモノを感じ、このようなライフスタイルに慣れているのか」ということが理解することができると思うのです。

でね。
僕はその立脚点を「微生物の視点」に設定してみたら面白いと思うんだよね。
いかに僕たち人間の世界が微生物の強い影響下にあるのか、そいつを解き明かしてみたいのです。
だって、知的好奇心の本質は「自分という存在は、自分で思っているよりずっと奥深い」ということを発見することだからね。

(ちなみに「発酵文化人類学」の連載は、4月発売のソトコトでスタートします。こうご期待!)

 

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