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「デキる人材」と「おもしろ人材」がソーシャルビジネス界に流入しそうな気配

「秋の移動しまくりキャンペーン」がようやく終わった。
2ヶ月で、九州は福岡、佐賀、長崎、熊本。関西は神戸、大阪、京都、岐阜。その他にも香川や千葉のいすみ、横浜や東京などとにかくあちこちに移動しすぎで腰が痛いぜ。
年内はあと一回、福岡にトークイベントに行く以外に遠出の予定はないらしい。やったー!

さて。
あちこちと移動していると、各地の「豪族たち」の動向がストリートニュースとして耳に入ってくる。今から予言しておくと、来年から本格的に「ソーシャルビジネス界隈における人材移動」が大規模に始まるであろうよ。

大トピックスは2つ。

・既存有力企業からのまさかの人材流出
・組織による有力フリーランスの引き抜き

に世間はあっと驚くことになる。

「デキる人材」と「おもしろ人材」のゆくえ

具体的にどういうことなのであろうか。

このブログでも何度も紹介してきた、日本各地の「新しいワークスタイル&課題解決型の事業組織」がちゃんと儲かり始めるのが今年から来年にかけての流れ。
今まで「いわゆるNPO」の延長線上にあるようなモデルでやってきたソーシャルビジネスが、ちゃんとした利益率を実現し、適切に助成金もゲットする術を身に付け、経営基盤が安定してくる。

すると次の課題はとうぜん「ナイスな人材をいかに確保するか」になる。
タフなビジネスの現場を経験し、コミュニケーション力も仕切り力もある「デキる人材」、あるいは独自の人脈と発信力を持ち、一人で価値をつくりだせる「おもしろ人材」をどのようにヘッドハンティングするかが喫緊の課題になる。

前者の「デキる人材」が豊富にいるのが、大手メーカーやIT企業、あるいは金融の最前線だ。今までこの人材層は、安定した高年収がボトルネックとなって、ソーシャルベンチャー界には流出しにくかった(するとしたら、個人の強い信念にかかっていた)。
しかしちゃんと儲かり始めた豪族は、ちゃんとお金を積んで彼らをヘッドハンティングする。高給と家とご近所コミュニティを用意して、大都市から有能な人材を連れてくる。
魅力的な理念と安定した給与と自然と触れ合えるライフスタイルの三点セットの誘惑は、「そういうのが好きな人」にとってはなかなか断れないオファーだ。
たぶん最初に声がかかりそうなのは「大企業のなかで遊軍的にCSRやベンチャー支援をしているような特殊なサラリーマン」だと思われる。付帯事業としてやるんじゃなくて、本気でやろうぜ的な口説き文句。

後者の「おもしろ人材」はどうであろうか。
これは「業界でそれなりに存在感のあるフリーランスを一本釣りする」という構図になると思われる。「自分らしい仕事をしたい!」と夢を抱いてフリーになったものの、実態は大きなプロダクションやクライアントのスレイブ状態(しかも福利厚生なし)ということがフリーのクリエイターにはよくある。そういう状況に苦しみつつも、SNSや自分のメディアを使って影響力を持っている見どころのあるヤツを、「じゃあウチで自分らしい仕事せんかい。収入も安定するし社会の役にも立ちまっせ」とお抱えにする目利き経営者がどんどんと現れてくるはず。
何なら少人数の編プロとかデザイン会社をチームまるごと「オウンドメディア事業部」や「広報部」として子会社してしまうケースも出てくると思われる。

ここ数年は「フリーランスで頑張ろうぜ!」という独立機運があったが、市場の「創出フェーズ」から「成長フェーズ」に向かうなかで、今度は逆に「組織に目立つ個人が吸収される」という流れが進行していく。「面白いボスについていった方が楽しそう」というシフト。

・「面白いヤツ」のニーズが高まると、社員の概念が変わる【前半】

異なる海のあいだでの流動性が高まる

つまり何が起こるのか。

「仲間たちと圧倒的に成長して業界トップになる!」

と渋谷の飲み屋でとガッツポーズする写真をSNSにアップしていた熱血ビジネスマンがある日、

「来月から◯◯県の△△村に移住して、林業ベンチャーに転職することになりました。新鮮な野菜、キレイな空気、最高です!!!!」

と、里山をバックに地元のおじいおばあと並んで笑っている投稿がアップされ、スタートアップ界がザワつくことになる。あるいは、

「インスタも結局広告ばっかりになってオワコンだし、これからは女子高生もみんな使ってる◯◯というサービスがアツいよね」

とtwitterでつぶやいている高感度ブロガーがある日、

「運命の出会いがありました。来週から◯◯島の株式会社△△の新規事業立ち上げリーダーとして、世界に通用する雑貨&食品ブランドを作ります!!!!」

と里山カフェのテラスでmacbookいじっている姿で宣言し、WEBメディア界に激震が走ったりするのであるよ。

こういう事例が多数出てくると、今度は地方の就職先の鉄板である役所と地銀の立場が危うくなってくる。どれだけ仕事がレガシー(旧体質)で出る杭打つ体質でも「他にマシな就職先ないから」という理由で若い才能を飼い殺しにしていた両者も、豪族企業に人材が流出しないように自分たちの人事施策を見直さなければいけなくなってくる。

地域のおじちゃんおばちゃんのボランティア清掃みたいな事業の延長から出発したNPOが20年経って淘汰され、立派な組織体として機能したように、ソーシャルベンチャーも持続的かつ魅力的かつアグレッシブな営利組織としてステップアップする。その過程で、ナイスな人材をゲットできたところは影響力を持ち、そうでないところは淘汰の波にさらされる。そして淘汰を生き延びてスケールアップした豪族は、地域の公的組織にも大きな影響力を与えるようになるのだろうね。

今まで交わることのなかった海が、大規模な地殻変動によってつながってしまい、全然違う水と魚が交わってしまうことになる。

混乱も起きそうだけど、なかなか面白い世の中になるんじゃないかしら。

 

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